@article{oai:jin-ai.repo.nii.ac.jp:00000885, author = {大河, 晴美 and Okawa, Harumi}, issue = {18}, journal = {仁愛大学研究紀要. 人間学部篇, Research journal of Jin-Ai University, Faculty of Human Studies.}, month = {Feb}, note = {山本文緒の「プラナリア」は、乳がんの手術後に無職となった25 歳の春香を語り手とする短編小説であり、第124 回直木賞受賞作『プラナリア』の表題作である。これまで主に無職を表象した作品として論評されてきた本作は、近年、がん表象の一例として論じられているが、春香の語りに散見される不確かさは見過ごされたままである。本稿では、不確かさを含む春香の語りが果たす機能に着目するとともに、日本における乳がん診療、アーサー・フランクの「寛解者の社会」という概念、病いの物語を構成する三つの類型として提起された「回復の語り」「混沌の語り」「探求の語り」を参照しながら、春香が語る術前・術後の診断、乳房切除と乳房再建の手術、ホルモン療法、患者を可視/寛解者を不可視とする周囲の人物との関係を検討し、本作における乳がん表象が近代医療や健康/病気を二分する近代的身体観に対して有する批評性を考察した。}, pages = {63--76}, title = {隠喩としての乳房再建─山本文緒「プラナリア」における乳がん表象─}, year = {2020}, yomi = {オオカワ, ハルミ} }